Transfusion Medicine and Cell Therapies

血液関連

血液に関連する医療

血液に関連する医療には、血液中に含まれる各種細胞を用いた非常に広い範囲における治療が含まれます。第一に輸血。これは献血者から得られた血液を用いた同種血輸血と患者様自らの血液を用いた自己血輸血に分けられます。
次に細胞治療。これには末梢血や骨髄に含まれる造血幹細胞を利用した末梢血幹細胞移植、リンパ球などによる癌に対する移植免疫療法、また、骨髄細胞などを利用した血管再生を代表とする再生医療、そして樹状細胞による抗腫瘍免疫治療などが含まれます。
フレゼニウスカービはこれら血液に関連する医療全般において、それら有益細胞のプロセシングという観点で関わっております。

輸血

輸血の主な目的には、手術や外傷などによる急性出血のため循環血液量が減少した際の補充、貧血の治療として酸素運搬能の補充、出血傾向の抑制のための止血機能の補充、そして、肝不全や黄疸の症状改善などがあります。それら輸血の目的に合わせて、それぞれ適応となる各種の輸血用血液製剤（赤血球、血小板、血漿等）があり、各種血液製剤は献血者や患者様から得られた血液を利用しています。
それら必要とされる血液成分に分ける工程において、各種の機器が使用されます。
フレゼニウスカービは、全血を分離・採血する装置、血液バッグ、血液をろ過するフィルター、赤血球や血小板などの血液成分を採血する装置（COM.TEC）等を提供しています。また、心臓や整形の手術時に出血する血液を自動的に回収・洗浄する、自己血回収装置（CATS）を提供しております。

細胞治療

細胞治療の中で、医学的・技術的に最も確立された治療のひとつが造血幹細胞移植です。造血幹細胞移植は骨髄、末梢血や臍帯血に含まれる幹細胞を用いた白血病や再生不良性貧血などの造血器疾患に対する有効な治療法で、年間2,000名以上の患者様に実施されています。
その他に、癌などの固形腫瘍に対する細胞治療として、ミニトランスプラント（ミニ移植・骨髄非破壊的移植）やリンパ球療法などがあり、高度先進医療としての治療や臨床研究が続けられています。また、自己骨髄細胞を利用して血管や心筋を再生する医療も展開されており、中でも血管再生療法は自己骨髄細胞・CD34陽性細胞移植として臨床的に確立されつつあります。
フレゼニウスカービは、これら治療に必要な、末梢血から採取される末梢血幹細胞やリンパ球を効率的に分離・採取する、或いは濃縮する装置（COM.TEC）、細胞毎に用意されたアプリケーションおよび各種セットを提供しています。